どんな人も、考える力を持つ
「考えること」の大切さ
日本の教育では、長い間「正しい答えを覚えること」が重視されてきました。
この「覚えること」は「考えること」とはまったく別の能力です。
「覚える」は外から与えられた情報を保存する作業であり、
「考える」は自分の中から意味を生み出す自発的な行為です。
覚えるだけでは、他人の答えの中でしか生きられません。
考える力を持つとは、自分の頭で「なぜそうなのか」を問い直し、現実を自分の視点で再構成する力を持つということです。
「考えること」は「悩むこと」でもない
しかしちゃんと「考えている」つもりでも、実は考えられていないかもしれません。多くの方は、「考えている」と言いながら、実際には「悩んで」います。
悩むとは、感情に飲み込まれたまま堂々巡りすること。
考えるとは、感情から一歩距離を置いて、状況を整理することです。
人は感情や過去の記憶に縛られると、自由に考えることができません。
客観的に考えるとは、感情を排除することではなく、
感情を“素材”として冷静に観察し、判断の材料にすることです。
この客観性が生まれたとき、人は「決定権」を取り戻します。
他人の意見や過去の出来事に適応して決めるのではなく、最終的に「自分の意志で決める」ことができるのです。
「考えること」は「自発的に創造すること」
あるとき、一人の小学校教師から相談がありました。
「漢字の書き取りテストが、生徒に大不評なんです。どうにかできませんか?」と。
そこで池田が提案したのは、少し風変わりな方法でした。
テストの前に、生徒一人ひとりが「今回は何点をとるか」を自己申告する。
そして、その目標を達成できた場合は、なんと“満点”にする、という仕組みです。
結果は驚くべきものでした。
ほとんどの生徒が、自分で宣言した点数とほぼ同じ点数を取ったのです。
それだけでなく、「先生、今度はいつ書き取りやるの?」と、
あれほど嫌がっていたテストを楽しみにするようになったのです。
さらに先生は、70点と宣言した子にこう促すようにしました。
「何点なら上げられそう?」
子どもが「うーん、5点」と答えると、「じゃあ、次はその分だけ自分で上げてみよう」と励ましを行いました。
このように、真に「考える」こととは、自発的な振る舞いによって、自分の能力を引き出す創造性そのものです。
決定権を持つことで、考える力が深まる
繰り返しになりますが、客観的に考えることによって、情動に支配されて外部の環境に適応した状態から、自分の意志で行動できるという「決定権」が芽生えます。
この「思考・感情・行動の責任を自分でとる」という決定権を意識することで、より自ら「考える」力が深まります。
学問は、人と分かち合うといった高貴な考えを身につけるためには必要です。そういったものを学ぶ時に考える力が生きてくるでしょう。
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