人生脚本とは何か?

「幸せになりたい」「成功したい」と強く願っているのに、なぜかいつも同じパターンで失敗したり、望まない結果に引き寄せられてしまう――この意識と現実のギャップこそ、「人生脚本」が原因かもしれません 。
私たちは誰もが自分の自由な意思で選択し生きていると思っていますが、実は幼少期のうちに無意識に書き上げた「脚本」にそって生きていっているとしたらどうでしょうか?
頑張っているのに思う結果が得られない、そんなもどかしさの原因は、人生が、その脚本どおりに進んでいるからなのです。
人生脚本とは?
人生脚本とは、私たちが安全に生きるために、幼い頃に無意識下で作り上げた感情、思考、行動のパターンの総称です。
私たちは、自分を人生の主演俳優であり、監督であると思っています。しかし、実は脚本はすでに用意されていて、小さな頃の自分が監督している映画を演じ続けているような状態なのです 。
この脚本によって、私たちはまるで「色眼鏡を通して世界を見るように」、無意識にそれに沿った結果となる方を選んでしまうため、その結果が「性格」や「運命」だと勘違いしてしまうのです。
なぜ、いつ、脚本は書かれたのか?
なぜ、私たちが大人になってもこの脚本に縛られ続けるのでしょうか。それは、脳の成長段階に関係しています。
人間の「人間らしい脳」(大脳新皮質)は、客観性や理性的な判断を司りますが、これが十分に発達し機能するようになるのはおよそ10歳前後までかかります。
客観性が育つ前の幼少期、子どもたちは世界を理解し、生き延びるために、すべてを主観的な「快/不快」の感覚で振り分けます。この「快」や「不快」は、安心と安全を確保できるかどうかが基準です。
この時期、親からの愛情や関心が不足している状態は、子どもにとって「生死に関わる一大事だと認識されます。子どもは「親に愛されるため」「危険から身を守るため」に、その場しのぎの防衛反応として、感じ方や行動のパターンを無意識に作ってしまいます。
これは、まるでゲームを始める前にキャラ設定がバグが生じたまま保存され、変な縛りプレイでスタートしてしまったようなものです。
このマイルールこそが、大脳辺縁系といった古い脳領域に深く刻み込まれたトラウマや思い込みとなるのです。
どうすれば脚本は書き変わるのか?
私たちは頭では「このパターンはまずい」とわかっていても、なかなかそれを変えることができません。それは、意識的な思考(新しい脳)と、生存を司る無意識のプロトコル(古い脳)が対立しているためです。
古い脳にとって、トラウマや思い込みは「命を守るための最優先の決断」です。たとえそのパターンが非効果的であっても、慣れ親しんだ行動の中にこそ「安全」を感じるのです。
しかし、人生脚本は、誰でも書き換えることが可能です。私たちは過去の出来事自体は変えられませんが、その出来事によって生まれた「決断」(思い込み)は変えることができます。
このプロセスは、再決断療法やセルフリペアレンティング(別のページにて紹介)によって進められます。
あなたが今、同じパターンで悩んでいるとしたら、そのシナリオを見直すタイミングかもしれません。小さな一歩でも、未来のあなたの脚本を確実に変えていきます。まずは「今の自分の選択に気付くこと」から始めてみませんか?